来月6歳になる娘が、何度も「読んで」と持ってくるのが、「こんとあき」です。
お話は、空っぽのベビーベッドから始まります。
ぬいぐるみの「こん」は、だれもいないベッドのそばに座って、そこに来るはずのあかちゃんを待っています。あかちゃんはまだ生まれていない。その時間の、ながいこと。こんは、これから生まれてくる赤ちゃんのために、おばあちゃんが作ったと思われるぬいぐるみの名前で、こんの存在そのものが大人の私の涙腺をゆるませます。
やがて、待ちに待った赤ちゃんは生まれ、「あき」と名付けられます。ちいさくて寝てばかりいた赤ちゃんが、はいはいをするようになり、立ち上がって歩くようになり・・・
そのうち、こんはだんだん古くなって、縫い目が破れてしまいます。こんを直してもらうため、2人は電車に乗って、2人だけで遠く離れたおばあちゃんの家に行くことになるのです。
電車の中でも、電車を降りてからも、次から次へとドキドキする事件が起こるのですが、子どもだけで電車に乗って、遠くの町に行く姿が、妹とふたりだけで祖母の家に向かった小学生の自分に重なって、不安な気持ちも、車掌さんのやさしさも、自分のことのように感じて、何度もうるうるっとします。私も、幼かった妹と向き合って電車に乗り、小さな手を引いて知らない道を歩いたんでした。
絵本もマンガも、もうひとりで読んでいる娘ですが、この本だけは「読んで」と言って持ってきます。そして「ここがドキドキした」とか「ここで泣きそうになっちゃった」とか、感想を話してくれます。同じことを、何度も、何度も。読むたびに話してくれます。
6年前のちょうど今ごろの季節、私も、長女が生まれるのを待っていました。そのころ猫たちは、空っぽのベビーベッドの下にもぐったり、オルゴールメリーをちょいちょいしたりして遊んでいました。
長女が生まれる前から私のそばにいて、長女が赤ちゃんのころは長女に乗っかられ、今は次女に耳をつかまれたり、しっぽをひっぱられたりしているちゅーすけ。
「こんとあき」を読んでからちゅーすけを見ると、あらためて、猫ってけなげだなぁと思うのです。
『こんとあき』、かわいいですよねぇ・・
ワタシも大好き!
個人的には「『電車のドアにしっぽをはさまれて動けないこん』がお弁当をもったままうなだれている」とこが大好きです。
林明子さんの絵は、どの絵本でも子どもの表情がとってもいきいきしていて素敵!
娘さん、6歳直前にして本を読んだ感想が言えるなんてスゴイですね。
なかなかできないですよ~!
※ワタシ個人は『おでかけのまえに』も好きです。子どもとの「おでかけ前あるある」・・w
ムガ虎さん、こんにちは^^
電車のドアにしっぽをはさまれて動けないこん・・・。
そうとうショック受けてますよね、あれは。
「ちょっとしっぽをはさまれたもんですから」って軽く言ってるけど(笑)
最近、赤ちゃんの絵本『おつきさまこんばんは』を次女のために久しぶりに読んであげたら、これも林明子さん作でした。
幅広い活躍で、すごいなぁ。
『おでかけのまえに』は読んだことがないので、機会があったら読んでみますね~。たのしみ^^