旧宅で、赤ん坊が「ばあば、ばあば」と廊下の天井を指差すので「まじ勘弁して。こわいじゃないの」と思ったら、じつは壁付の棚の上にパンダ柄のコップが置いてあって、「ばあばじゃなくて、パンダって言ってたのねぇ」と、ほっとしたことがありました。
子どもと猫は本当に目がよくて、家に入り込んだ虫なんかにも、よく気がつきます。
最近、おしゃべりが達者になってきた娘は「〇〇がいるよ」と教えてくれるのですが、私には見えないことが多いです。とくにリビングは天井が高いので、天井付近にいる虫や埃は、矯正視力1.2では見えません。そのため、屋内でも、屋外でも、
「〇〇がいるよー」(カラスだったり、アリだったり、クモだったり)
「どこ?」
「ほら、しょこだよ」
「ざんねん。ママには見えないな。よく見える、いい目なんだね。」
「うん!」
という会話は慣れっこです。壁の模様がそう見えたり、なにかの影がそう見えたりして、こちらも「へーっ」とおもしろいことが多いのですが・・・
「おとなりのにわに、おばあちゃんがいるよー」
「ん?どこ?」
「ほら、いちゅものところだよ。てをふっているよ」
と言われて背筋が凍りかけることも・・・。お隣のおばあちゃんは生きているし、いつも手を振ってくれるので、たぶん、思いだしているのと見えることの区別が、幼児にはまだつかないんだろうと、自分を納得させています。お隣のおばあちゃん、どうか元気で長生きしてくださいね。(なにかあってから同じこと言いだしたら、こわすぎますので、ね;-;)
世の中には、目に見えないもの、絵には書けないものがたくさんあり、それを教えるのはすごくむずかしいです。
「しわわせ(幸せ)ってなんのことなの?」とか
「うそはどれなの?(絵で示せと)」とか
「しょうじきは、すうものだよね(それは掃除機だな)」とか。
私はいつその言葉を知って、どうやって覚えたんだろう。