うちにあるお雛様は、40年近く前に、母方の祖母が購入したものです。
私が高校を卒業してからは飾られることもなく、スチールの段がゆがんだり、ネズミにかじられたり、小物が壊れたりしていたのを、娘の初節句に合わせ、母がきれいにしてくれました。段は杉で、大工さんが立派に作りました。
私は、このお雛さまたちが大好きです。でもきっと自分のためだけには飾らなかったと思います。雛たちを実家から嫁ぎ先につれてくることができて、再び飾ってあげられて、とてもうれしいです。
以前、「おひなさまは受け継ぐべきではない」「厄受けだから、ひとり1セット揃えなくてはいけない」という考えがあるのを知り、複雑な気持ちになったことがありました。古いお雛様か、新しいお雛様か、そんなことで悩める人がどのくらいいるでしょう。
飾れるお雛様があって、喜んでくれる娘がいることをありがたく思いながら、私は、このお雛様をできるだけ長く大切に受け継いでいけたらいいな、と思っています。
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