夫のギターを修理に出すため、引越し以来ずっと小屋裏にしまっていたギターケースを出しました。
さっそく、猫が爪とぎをしはじめました。見慣れないものがあると、とりあえず爪をといでみたくなるらしいです。
夫が「価値のわからないネコめ」と言っていましたけど、私も娘たちも、ギターの価値なんかぜんぜんわかりません。
ただ、猫の爪は切ってあるから、ギターケースはガリガリされても平気だと思います。
3月8日は、よく晴れた日曜日でした。ペット霊園に向かう車の中から、青空と、白鳥の群れが見えました。
祭壇には、他の飼い主さんが持ってきたのか、たくさんの菊が捧げられていました。黄色や白の菊の中で、私たちが持って行った薄水色のデルフィニウムとカスミソウの花束は、そこだけ洋風でふわふわしていました。
お経が流れる中、家族みんなで手を合わせ、焼香をして、それから火葬です。火葬には1時間ほどかかりました。
夫が赤ちゃんを抱っこしていたので、私と娘で骨を拾って、骨壺に入れました。思ったよりたくさんで、ずっしり重い骨壺でした。
ペットの葬儀屋さんに、「人間と同じお墓には、入れないでください。できれば自然に返してください。」と言われました。夫は「雪がとけたら、庭に埋めます。」と言いました。
費用は、火葬が約15,000円。引き取り、骨壺も合わせると全部で20,500円でした。自分たちではなにもできなかったので、業者さんが来てくださって本当に助かりました。
もし、私たち夫婦がインフルエンザでなかったら、市の斎場で火葬してもらうこともできたようです。その場合、骨壺は自分で用意することになり、費用は約5,000円だそうです。
がっちゃんがいなくなってから、明日で2週間です。ちゅーすけとテトは、朝も昼も夜も鳴き続けてがっちゃんを探していましたが、今週に入ってからはもう、がっちゃんのことを探さなくなり、わが家も徐々に日常を取り戻しつつあります。ただ、エサをやるときは、寂しいです。
はなさん、もん助さん、クローヴさん、4にゃんのはは猫さん、ツインズままさん、なび子さん、お悔やみのコメントをいただき、ありがとうございます。がっちゃんに会えて、一緒に暮らせて、私は幸せでした。
今週月曜日の夜、私と夫は同時に38.7℃の熱が出て、火曜日にインフルエンザA型と診断されました。私は予防接種を受けていたのに、注射しなかった夫と同じ体温だったので「軽く済むなんて嘘ですね」などと文句を言いたい気分でしたが、かかってしまったものはしかたありません。外出禁止期間は5日間。医師には、土曜日まで家に閉じこもるように言われました。
子どもたちは元気でしたが、私も夫も出歩けないので、保育園に送っていくことができず、一緒に自宅待機になりました。そんなわけでこの5日間は、ずっと家族4人で家にいました。
がっちゃんが死んでしまったのは、そんな日々の真っただ中の、木曜日のことでした。
私たちの熱がようやく37℃台前半まで下がった3月5日の夕方、娘が「がっちゃんの背中、動いてないよ」と言いました。がっちゃんは、いつも寝ている毛布の上に横になっていました。そしてもう、本当に動きませんでした。眠ったままの、静かな最期でした。
じつは年末くらいから、猫エサがあまり減らなくなっていて、今年はがっちゃんを見送ることになるかもしれないという予感はありました。でも、まさかこんなに早く、なんの騒ぎもなく、闘病もなく、あっけなく死んでしまうとは、思ってもいませんでした。
自分たちでは動けないので、ペットの葬儀屋さんに電話して相談したところ、金曜日の朝に引き取りに来てくれました。そして、日曜日までペット霊園の施設で預かってくださって、私たち家族が動けるようになったら、一緒に火葬に立ち会い、家族みんなで見送りをさせてもらえることになりました。
だから、あした、もう一度がっちゃんに会えます。
10年6ヶ月、たくさんの笑顔をありがとう、がっちゃん。